重粒子線治療か、小線源か? 東京 Y

前立腺がん治療を経験された方の体験談 東京 Y さん

がんが見つかって、どんな治療を勧められましたか?

私は、元々血液検査で肝臓などの数値が悪化傾向であるため、消化器内科に通っていました。2018年の2月、肺や消化器系のCT、MRI検査を受けるついでに、念のためPSA検査をしたところ5程度と高かったため、泌尿器科でMRI検査を勧めらました。

MRIの結果は、癌の疑いが見られるとされ、PSAも7程度と上昇していることから3月に生検を受けました。5年以上前にPSA検査をしたときは1以下であったため、油断してそれ以来検査していませんでした。ちょっと後悔しています。
生検の結果は、やはり前立腺がんでした。このあと骨シンチなどで転移を調べます。

主治医の先生は手術を勧めてきました。事前に勉強していたとおり、手術なら再発時に放射線などの選択肢があるが、といった説明でした。知らない人はそれで納得してしまうのだろうなと思いました。(悪い先生ではなく、こちらから質問すれば正直に答えてくださいましたが…)これから、まずは転移がないという前提で、どの病院で診ていただくか検討したいと思っています。低リスクでしたら東京の病院でもよいかなと思っていましたが、生検の結果を受け、気持ちとしては滋賀医大に大きく傾いています。

 PSA:7
 グリソンスコア:3+4=7
 陽性率: %(生検 本中陽性 本)
 T分類:T2c
 診断時年齢: 54歳
 触 診: 異常はありましたか?

あなたは、どの治療を選びましたか?

まだ、治療前です。

小線源治療を受けたいと思っていますが、最初から小線源だけに絞ってしまうのもどうかと思い、自分を納得させるためにも、一度重粒子線の話を聞いてみたいという気持ちもあります。重粒子線は、それが当たったところへの効果は高いのでしょうが、ビームが絞られている分、正確に患部全体に当てるのは難しいのではと思っています。その辺りをどう考えているのか確認したいという気持ちです。
実際に、重粒子線についてセカンドオピニオンを聞いてきました。簡単にまとめましたので、ご参考までにお送りします。

重粒子線は、X線よりもエネルギーを患部に集中させやすく、その細いビームを縦、横、深さ方向に走査して患部を塗りつぶすように照射します。結論からお話しますと、やはり照射位置の精度が特別に高いわけではないようで、またIMRTなどと比べて治療成績が格段に優れているわけでもなさそうでした。メリットとしては、IMRTより照射回数が少なくてよいという点と、直腸などの副作用が少ないという点と理解しました。それでも治療を希望される方は多いそうで、現在は初診が3ヶ月待ちだそうです。

◎実績、PSA非再発率は?
PSA非再発率は、中リスクの場合、5年で90数%、10年で8割程度、高リスクも大きくは変わらない。

◎副作用の発生率は?
他の方式と比べて膀胱は大きな差はない。直腸は若干良い。

◎ホルモン療法は前後それぞれどの程度の期間?
中リスクでは6ヶ月。4ヵ月後から重粒子線治療開始。
高リスクでは2年(たぶん中リスクと同様に4ヵ月後から重粒子線治療開始と思われる)
ホルモン療法については、前立腺を縮小させる効果が見込めることと、過去のX線治療でホルモン療法併用が有効とのエビデンスがあるため適用している。

◎位置合わせの方法は?
予め決められた位置に体を強く固定した後、レントゲン撮影を行い位置を確認する。位置がずれていた場合は、体を動かして調整する。照射装置側での調整は無し。事前に計算した位置に前立腺がある前提で照射を行う。

◎照射方向は?
周囲の骨との位置関係を考慮し左右の水平方向から照射する。1日毎に右、左、交互に照射を行う。

◎照射範囲はどのくらいのマージンを取っている?
外側に数ミリのマージンを取っている。浸潤の状況で若干の調整はある。

※ まだ最終的な治療方針は確定しておりませんが、中リスクなので、小線源単独か、外照射併用のどちらかになりそ
うです。


東京 Y

インタビューへの回答 ありがとうございます
あとで私のコメントをここに記入させていただきます。