#25|経過:小線源治療から1年

2015年 09月 PSA0.007 Testosterone 0.12 内分泌治療終了
内分泌治療は、小線源治療の前から開始しましたが外照射治療が終わった今でも続いています。小線源治療から6ヶ月後に終了というのがこの病院でのトリモダリティの通常のプロトコルです。

アジュバント療法

小線源治療から6ヶ月、ホルモン治療終了

小線源治療では気になる副作用はありませんでしたが、外照射治療での入院中から頻尿、頻便の症状が出て、いまだそれが続いています。また、外照射終了後しばらくしてから、便に細い糸状の血が混じることに気づき、水が薄いピンクに染まることもあるという症状が1ヶ月以上の間続きましたが、その後血が混じるということはなくなりました。


癌の疑いが指摘されたのは2014の初夏、その秋に癌と診断。その冬から治療を開始し、翌年の春に小線源、初夏に外照射と続き、その後ホルモン治療を継続し、今は秋

ホルモン治療の影響

私の場合はホルモン治療開始後、しばらくその影響を感じられませんでした。実は3ヶ月経っても男性機能にはあまり影響はなく放出も普通に可能でしたから、”ホルモン治療が本当に効いているのか?”という心配もありましたが、2度目の注射(リュープリン)以降は男性機能も怪しくなってきて、効いてきたようだとほっとしました。
ホットフラッシュを自覚したのはホルモン治療開始から約5ヶ月後、外照射で入院する頃です。その後ばね指の症状も出るようになり、ホルモン治療開始から約10ヶ月後の現在は、以前のように大汗をかくような力仕事をしようとしても、瞬発的な力が出せません。ホルモン治療の影響で筋力が落ちているということが実感としてわかりました。食事はできるだけ高カロリーな食品は避けるようにしたつもりですが、体重の増加傾向が止まりません。

2016年 03月 PSA0.030 TEST 0.16 経過観察3回目

小線源治療から1年、ホルモン治療完了から6ヶ月後

頻尿は残っていますが、それほどの頻度ではありません。頻便については随分と改善されました。
ホットフラッシュは気にならなくなりましたが、左指のばね指の症状は続いています。瞬発的な力が出せないというのも以前と同じです。

男性機能のほうはといえば・・

現在「性的欲求」というのが、まーったくありません。それもそのはず、内分泌治療開始3ヶ月目から男性ホルモンであるテストステロンの値を測っていますが、現在でも0.16と非常に低い値であり、いまだホルモン治療の影響が強く残っているようです。

うまくいきません。たぶんこれが射精障害

性的欲求は男性ホルモンが脳に働きかけていたからのようで、今ならどんな誘惑にも負けない鉄の意思を持っています。ま、それでも、気は進まないものの試してみると、刺激すれば元気よくなるのですが、射精感というのがなくて、あれれ・・という感じで終了してしまいます。日を改め試してみても、ほぼ同じ、なんだかわからないけれど、うまくいきません。たぶんこれが射精障害というのだと思います。この症状はユリーフの副作用にもありますからユリーフのせいもあるかもしれませんね。

PSAとテストステロンの推移

 PSAの推移とテストステロン
2011年 5月12日 0.7   集団検診
2012年  月  日     集団検診
2013年 8月17日 1.6   集団検診
2014年 6月16日 3.2   集団検診(要検査)— PSADT 10ヶ月 —
2014年 8月08日 2.978 Tがんセンター
2014年 9月26日 3.300 Tがんセンター
2014年11月26日 3.501 滋賀医大 内分泌治療開始
2014年12月24日 0.286 Tがんセンター
2015年01月26日 0.321 Tがんセンター
2015年 2月19日 0.154 内分泌治療 3ヶ月目 TEST 0.03
2015年 3月24日     小線源治療
2015年 5月11日     外照射治療(6月15日迄)
2015年 5月21日     内分泌治療継続 6ヶ月目
2015年 8月20日     内分泌治療継続 9ヶ月目、最後のホルモン注射
2015年 9月16日 0.007 TEST 0.12 内分泌治療終了(合計10ヶ月間 
2015年12月17日 0.010 TEST 0.10 外照射治療後 6ヶ月
2016年 3月17日 0.030 TEST 0.16 外照射治療後 9ヶ月


ユリーフで射精障害が生じる機序とその対処法

ユリーフは排尿障害を改善させるが、同時に射精障害を起こすことがある
この射精障害は、放置して悪化したり、治らなくなるというものではありません。ユリーフが尿道を拡張させているために生じているものであるため、服用を中止すれば障害も改善します。

ユリーフの減量
ユリーフは1回4mgを1日2回(1日合計量8mg)で服用するのが基本ですが、適宜減量する事が認められているため、1回2mgを1日2回(1日合計量4mg)などに変更する。

他の前立腺肥大症治療薬に変更する
ハルナール(一般名:タムスロシン塩酸塩)
フリバス(一般名:ナフトピジル)

他の作用機序の治療薬に変えてみる
ザルティア(一般名:タダラフィル)は前立腺、膀胱、尿道などの血流を増やす事で同部の筋肉を緩め、前立腺肥大症に伴う排尿障害を改善させる

ユリーフは尿道を拡張させるはたらきがあります。そしてユリーフは尿道だけでなく、同じような構造を持つ管である精管や射精管も拡張させてしまうのです。
 
精管や射精管が拡張すると、射精時に精子を押し出す力が弱くなります。射精時は精嚢の平滑筋が収縮する事で精子を排出するのですが、射精管そして精管が拡張してしまっていると、精子が尿道側ではなく、精管側に流れていってしまいやすくなります。
 
またなんとか尿道まで精子が到達したとしても尿道も拡張しているため、体外に排出されるのではなく、膀胱側に精子が流れていってしまう事もあります。本来は射精時は膀胱に精液が逆流しないようになっているのですが、尿道が拡張しているとその機能が低下してしまうのです。
ユリーフで射精障害が生じる機序とその対処法 | 医師監修

トリモダリティ体験記

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