入院:トリモダリティ、放射線外照射

滋賀医大のトリモダリティは、小線源の数ヶ月以上前から計画的にCAB療法(ホルモン)を開始、小線源治療を受け、約6週後に外照射治療(45Gy)、その後6ヶ月間CAB療法を継続します。

私の場合は連休の関係で1週間遅れ小線源治療の約7週後に外照射治療のため滋賀医大に入院しました。小線源治療の時は泌尿器科2D病棟でしたが、今回の入院は放射線科6C病棟です。


附属病院6C病棟は糖尿病内分泌内科、腎臓内科、神経内科、放射線科の患者さんが入院しているのですが、放射線科の入院患者は多くてもせいぜい数人です。しかし、さらに入院患者が多いと脳外科ある5D病棟に入院となることもあります。

まな板の上の鯉

外照射は治療システムの寝台の上でじっとしているだけ。方法や回数などを「どうしますか?」と聞かれたりすることはありえないので、ここまで来たらもう患者は何も考えず”まな板の上の鯉”でいれば良いのです。

始めての照射の時は、放射線治療システムに内蔵されたCTによる撮影がありました。これは、あらかじめ撮影された照射計画のCT画像と照合し位置を合わせるためです。その後の照射の時にも何度かCT撮影が行われましたが、どの程度のずれがでるかの確認とのことで毎回ではありません。

体の真横に十字のマーキング

治療は、まず放射線治療システムの寝台の上に寝る。すると体の両側面にレーザービームが十字に照射されます。そのビームと体の真横(腰の左右に)に書かれた十字のマーキングとを一致させ寝台に対して体の位置一定にします。もちろん自分でやるのではなく、技師の方がすべてやってくれます。


寝台に寝ているのは、私と同室のおやじ様でこの方がサイトタイトルにある”じじ”ご本人です。出演ありがとう。セットアップが終わると、ただちに全員退室して照射が行われます。

上の写真は照射直前の状態。天井付近に2つ液晶モニタに似た装置がありますが、これは床から照射位置に向けて放たれたX線を受けるための装置のようで、このあと照射直前に前立腺の位置を確認し寝台が微調整されます。さらに腰の上に何かゲージのようなものが配置されますが、これも何かの位置合わせに使われているようです。

前立腺の位置は動きやすいようで、X線撮影の結果、大腸にガスがたまっているので一度寝台から降りて排便をしてください、と言われたことがありましたから、やはり慎重な位置合わせが必要なようです。

3DーCRT 4門放射

外照射システムで、体の上にある丸いもの、これをガントリーというのですが、ここから放射線が前立腺に照射されます。ガントリーはこんなに大きくても、照射される放射線は細やかに制御されています。照射は下、右、上、左のように照射部が90度ステップで回転し4方向からピーという小さな音が聞こえました、たぶんそれが照射。各方向数秒ずつです。

放射線外照射入院、36日間

小線源治療で入院するときは、絶対に予定通りに入院しなければならないという緊張感がありました。しかし今回は、いろいろと準備していたら結局は当日の朝になり、時速285Kmで入院という、せわしないことになってしまった。


のぞみ7号で京都駅9時11分着、JR琵琶湖線で瀬田へ、瀬田からは帝産バスで滋賀医大付属病院に到着。6C病棟には10時20分着、即入院。私に欠けているものは” ゆ・と・り ”。

入院当日にも、午後放射線治療を受けますが、通常は午前中で治療は1日1回だけ。一番の楽しみは食事、1週間の献立から3択で内容を選べ、うなぎ、ちらし寿司、焼き魚、なんかもありなかなか良いのですが量は少し足りない。病院食なのでカロリーコントロールは当然として、塩分も控えるためか、味噌汁などの汁物がほとんど出ないのが少し不満。でも・・味噌汁は飲みたいってことで自前で用意してたりしましたが、おおむね満足してました。

しかし、朝食があまりに軽いのには参りました、牛乳とパン、惣菜1,果物・・というのがよくあるパターンでした。

月から金までの5回 X 5週間

放射線治療は週5回、月から金までの毎日で、土日は休み。照射は準備時間を入れても、せいぜい10分程度です。これを5週間繰り返します。入院での治療のため病室で名前を呼ばれるのを待ち、名前が呼ばれてからゆっくりと放射線治療室に歩いて行きます。


滋賀医大での治療はパジャマの下だけ脱ぎT字帯1枚だけになって照射します。病院によってはパンツのままで構わないが治療時には下げる、あるいは何もつけてはいけないという病院もある。ルールはいろいろですね。

T字帯をつけて待機

私は早い時間に呼ばれることが多かったので、朝食後に排便排尿を済ませたら、T字帯をつけて待っていました。最初は治療が終わったら普通のパンツに着替えていたのですが、T字帯のままだと涼しいので、すっかり気に入ってしまい、途中からはずっとT字帯のままで過ごしていました。6月の病棟は冷房もまだ入っていないので、暑くて薄着でいることがほとんどです。衣類の洗濯は病棟内のコインランドリ室を使うのですが、薄着のこの季節は薄手の下着だけなので、らくらくでした。

治療の様子としては、「最初の1週は何も感じられません、2週目からは、体に変化がでてきて治療が進むにしたがって、こんな症状が出ました。

放射線外照射治療:週5回X5週+1回
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第一週   1~5回目 照射と言っても、何も感じられません。
第二週  6~10回目 排尿するとき今までになかった、尿の流れが感じられた。
第三週 11~15回目 このあたりから、頻尿、排尿のしにくさが感じられた。
            さらに、切迫便(1日数回便意をもよおす)に気づく
第四週 16~20回目 頻尿(1日10回くらい)、排尿がしにくい、血便(細い帯状の)
第五週 21~25回目 頻尿、排尿がしにくい、血便、時々排尿痛
第六週    26回目 私は小線源の線量の関係で通常より1回多い。
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こう書くと、放射線治療による症状がかなり辛そうに思えますが、私の場合はいずれも軽いもので、散歩や運動にも差し支えないレベルですから、たいしたことはありませんでした。

これまでの治療経過

トリモダリティ(小線源治療+外照射治療+内分泌治療の併用療法)
治療スケジュール 2015年
 11月26日(2014):CAB療法(複合アンドロゲン阻害療法)開始 
         ↓
 2月19日:診察、内分泌治療継続(CAB療法)継続 3ヶ月目
 3月 6日:プレプラン(小線源治療の計画のための診察)
 3月23日:小線源挿入手術のため入院、24日手術、26日退院
         ↓ 術後1週間の診察は省略
 4月24日:ポストプラン(小線源後一ヵ月目の確認、MRI,CTなど)
         ↓
 5月11日:外照射治療開始、週5回、5週間予定 入院
 5月21日:診察(入院中)、内分泌治療継続(CAB療法)継続 6ヶ月目
 6月11日:診察(入院中)
 6月15日:外照射治療終了 退院(26回)

         ↓
 8月20日:診察、内分泌治療継続(CAB療法)継続 9ヶ月目
         ↓
 9月15日:治療完了(内分泌薬10ヶ月間投薬終了)、経過観察1回目

note
※ まな板の上の鯉:
まな板の上の鯉にも一応やることはあります、T字帯をつけていくこと、動きやすい前立腺の位置を一定にするため事前に排尿、排便を済ませておくこと、それと健康を保つことですかね。
 
※ 外照射は放射線治療器の寝台の上に乗り:
寝台はフラットですから、体を安定させるための型どりが小線源治療の1ヶ月後のCTの時にありました。今回の外照射ではその型の上に寝ます。また腰の十字のマーキングが確認できるよう、この病院ではT字帯をつける決まりになっています。


トリモダリティ体験記

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トリモダリティ、外照射は3D4門放射