小線源単独療法│滋賀医大 愛知K

前立腺がん治療を経験された方の体験談 愛知60歳、KK さん

がんが見つかったきっかけは何でしょう

 市の健診で要精密検査となり、地元の総合病院で生検を受けがんが見つかりました。

検査結果
PSA: 7.9
グリソンスコア: 7(3+4)
陽性率: 30%(生検は10本中3本で陽性)
触 診: 大きさ、硬さとも異常なし
年 齢:60歳
リスク分類: 中間リスク

どんな治療を勧められましたか?

 地元の総合病院の先生からは、手術(開腹・ダビンチ)、外部照射、小線源治療の3つの治療法の概要とその先生の手術(開腹手術)の成績について1時間程度説明していただきました。手術後再発した場合は放射線治療が可能だが、その逆はできないので、手術の方が戦う武器が多いという言い方で、やんわりと手術を勧められました。
 この時点では、初診から約2か月経っており、自分なりに調べて、小線源治療を受けることに決めていました。

あなたが選んだ治療法は?

 初めて地元の総合病院を受けてから生検実施まで約3週間、その後がん確定まで約3週間あったので、この間に本やインターネットで治療法について調べました。

 治療の候補として、最初は開腹手術を考えましたが、ダビンチという遠隔操作の手術の方が体への負担が少ないことがわかり、手術ならダビンチでと思いました。
 粒子線治療は尿漏れの心配もなく体への負担がもっと楽だということがわかりましたが、前立腺は常時動いているので粒子線がきちんと当たらない場合があるとの話を聞いてやめました。外部照射は、健全な臓器への照射が避けられず、感覚的に嫌だったので最初から選択外でした。

 購入した本の中に「前立腺ガン最善医療のすすめ」という小線源治療に関する本がありました。それによると、手術の場合、摘出しても断端陽性であれば再発してしまう可能性があり、それは切ってみないとわからないとのことで、手術に不安を感じました。また、小線源治療は手術よりも体への負担が少なく尿漏れもないことから、この治療が最もよいと考えました。

 それからどこの病院で受けるかを決めるために、愛知県でその治療を行っている病院4か所、「最善医療のすすめ」の中で紹介されている病院から通院しやすい病院を3か所選んでホームページで実績等を調べました。
 その中で、滋賀医科大のホームページでは小線源治療に関する詳細な説明が記載されており、また一般的な施設に比べて線量が高いため再発率がきわめて低い旨の記載があったことから滋賀医科大で治療を受けることを決め、岡本先生にメールでお願いしました。
 なお、滋賀医科大についてはこのサイトの情報も大いに参考にさせていただきました。

その治療法に決めた一番の理由は何でしょう

 小線源治療を選択した一番の理由は、再発の観点です。医学的には手術、外部放射線、小線源治療ともに同等とされているようですが(※ 1)、手術の場合、せっかく大きな身体的負担に耐えても、断端陽性であれば再発する可能性があるということが一番の不安でした。また、小線源治療は体への負担が少ないこと(具体的には、体を切らないこと、尿漏れがないこと、入院期間が短いこと)も大きな理由です。

 治療は3泊4日で、2日目に線源刺入、3日目にカテーテル抜去でした。私の場合、カテーテル抜去後は自力で排尿できたにも関わらず、退院日の朝、尿が出なくなり、看護師さんに見守られながら自己導尿するはめになってしまいました。稀にあるようですが・・。

退院後は愛知県まで、家内と交代で車を運転して帰りました。退院後10日ぐらいは、股間が腫れた感じで座ると多少痛みがあり、またおしっこの勢いが弱くなりました。これらは放射線の影響ではなく会陰部から針を刺したことによる影響だと思います。3週間後くらいからおしっこが近くなったような気がします。また、勢いは弱いままでこのあたりは放射線の影響かと思います。
1か月後に2時間の映画を見に行ったところ、30分くらいで尿意を感じ心配しましたが、なんとか最後まで見られました。また、1か月半後にスキーに行きましたが、特に支障はありません。
 普段の生活に不便はありませんが、長時間トイレに行けないような状況は避けるようにしています。先生からは放射線の影響は治療後1年ぐらいで収まると聞いています。

あなたからみなさんに伝えたいことがありますか。
差し支えなければ治療後の男性機能についても教えてください。

 今の段階では滋賀医科大でこの治療を受けられたことに満足しています。将来のことはわかりませんが、何かあったとしても、選択した時点では最良の方法を選んだと考えています。

 男性機能については、治療後10日位は全く元気がありませんでしたが、そのうちに、朝立ちするようになりました。治療の結果、前立腺の細胞が精液を作らなくなると聞いていたので出してみましたが、出そうな感覚はあるものの何も出ず、変な感覚でした。
 このあたり、人によって大いに感じ方に差がある所ですが、「まあ、しゃあないなー」と思っています。

愛知県 KK


愛知県 KKさん、インタビューにお答えいただきありがとうございます。

 ※ 1 医学的には手術、外部放射線、小線源治療ともに同等
中間リスクまでならそう説明されることもあるんですね。じゃ、どの治療法を選んでも同じ治療成績なのかと言うと、医療機関ごとの技量のばらつきがありますから、そんなことはないわけです。

 小線源単独だと治療後の痛みや排尿への影響が強いようですね。私は外照射併用小線源のためか、小線源では気になるような症状はありませんでした。

男性機能についての話、ありがとうごいざいます。私も小線源手術からしばらくして、試してみたら同じでした。しかし、小線源手術後に服用を開始した薬、ユリーフ錠(4mg)の影響かもしれません。ユリーフは排尿困難を改善する薬として処方されているのですが、副作用として射精障害があるとされています。私はある程度排尿の障害が改善した段階で、その副作用が少ないフリバスに変えてもらいましたが、まもなく服用をやめたためその効果はわかりません。
不思議なことに前立腺摘出手術をした方でも、射精感があると聞きました。小線源の場合も時が経てば、そのうちいける、んじゃないかと思います。

小線源単独療法│滋賀医大 kickoff

前立腺がん治療を経験された方の体験談 kickoff さん

大阪53歳 小線源単独から1年10ヶ月

がんが見つかったきっかけは何でしょう

 自覚症状等は全くなく、人間ドックでPSA値の高値を指摘され、大阪の病院で生検を受け前立腺がんと診断されました。

検査結果
PSA: 4.89
グリソンスコア: 7(3+4) T2bN0M0
陽性率: 31%(生検13箇所のうち4箇所に癌あり)
年 齢:51歳
リスク分類: 中間リスク

どんな治療を勧められましたか?

 生検を受けた大阪の先生から複数の治療方法を説明頂いたあとに「手術の後に放射線はできるが放射線の後に手術はできない。癌に対する武器は多い方がよい。手術で切りましょう。」と言われました。その時は納得し先生にお任せするつもりでした。

あなたが選んだ治療法は?

 告知を受け一度はロボットによる全摘手術に決めていたのですが、やはり再発、尿漏れ、男性機能等について、不安で不安でしかたくなく数日間、家に閉じこもりインターネットで体験談等を読み続けていました。
 そんな時、滋賀医大のホームページを発見し、正直あまり期待せず岡本先生にメールしました。すると間もなく先生から返信を頂き、それから色々な質問をさせて頂きましたが、その都度丁寧に回答を頂きました。
そして、滋賀医大で小線源治療を受けました。

その治療法に決めた一番の理由は何でしょう

 滋賀医大岡本先生との何通ものメールのやり取りで、かなり心は小線源に傾いてはいたのですが、初診時に色々な説明をして頂き、体験者の方と直接お話しする場を設定して頂いたりし、かなり現実味を帯びてきていましたが、それより何より先生から「絶対に完治します」と心強いお言葉を頂いた事で心は決まりました。

小線源治療後のPSAの推移
2014年
  1月 小線源治療 (治療前 4.910)
  2月 5.273
  4月 2.893
  7月 2.989
  10月 2.106
2015年
  1月 2.510
  4月 2.080
  7月 1.493
  10月 2.001

バウンスを繰返し、中々1.0以下にはなってくれませんんが、岡本先生から「今のPSAは全然気にしなくてもいいですよ。5年後に笑える治療をしてますから。」とおっしゃって頂いてますから、気にしないことにしています。とは言え、下がった時はやはりうれしいですけどね。

あなたからみなさんに伝えたいこと

 小線源治療は治療中も痛み等は全くなく、治療後に会陰部の軽い痛みにより座る時には円座の座布団を使用しましたが、10日目ぐらいからは排尿も含め何の問題もありませんでした。その後も日常生活に大きな支障を伴うものは特にありません。

 小線源治療の侵襲は生検と変わりないと思います。私の場合は生検の方が治療後の副作用は大きかったです。生検後二日目に尿道カテーテルを抜いたのですが、その後数日間、排尿時に激しい痛みがあり、充分な水分補給どころか怖くて水分が取れませんでした。又、麻酔の副作用で今まで経験したことのないような頭痛にも悩まされ一週間寝ていました。
 この経験から滋賀医大での小線源治療におけるカテーテル抜去後に恐る恐る排尿したのですが、少し血尿があるものの全く痛くありませんでした。勿論、麻酔による頭痛もありません。たかがカテーテルと思われるかもしれませんが、先生が細かいところまでいかに患者の身になって治療して頂けるかの違いであると思います。

 生検の大阪の先生もセカンドオピニンの話をしてくださったり人当たりも良く好感の持てる先生でしたが、「手術のあとに放射線・・・・」「排尿時の痛み等副作用は人それぞれで違うから」等の言葉は非常に寂しい限りです。
 私の選んだ小線源治療が正解だったのかどうかは、今後の経過次第で分かりませんが、色々な情報から自分自身で治療方法を選び、治療して頂ける先生とめぐり合えたのですから後悔はないと思います。

kickoff

治療後の経過をお寄せいただきました 2018年1月28日
治療後の経過、感想など自由にお書きください

先日、小線源治療後4年目の検診に滋賀医大へ行ってきました。
PSAの数値は0.218と順調に低下しているとのことでした。
ここに至るまでには何度かバウンスを繰り返し、多少不安な時期もありましたが、その対度岡本先生から「今の時期のPSAの上下は関係ない。5年後に笑える治療をしているので問題なし。」と、いつも強く言って頂き、その言葉を信じ何とか安心して4年過ごせました。
本当に有難く思っています。
岡本先生の治療で私のように治療後も安心して過ごせる患者が増えることを祈るばかりです。

kickoff


kickoffさん、インタビューにお答えいただきありがとうございます。
「手術の後に放射線はできるが放射線の後に手術はできない」と言われると、どうしても手術に気持ちが傾きますよね。ロボットによる全摘手術は体の負担も少なく機能温存にも優れるとされますから、手術はどんどんロボット支援の方向に進むのでしょう。しかし私は手術自体の不安よりも”手術すれば本当に根治できるのかどうか”が一番不安でした。
 
kickoffさんは小線源単独治療ですね。PSAの推移を興味深く拝見しましたが、なかなか下がらないものなんですね、それでも気にしなくて良いという先生の言葉通りなんでしょう。
最後に、こちらの不手際で、たいへん掲載が遅くなってしまい申し訳ありませんでした。