小線源療法+外照射|滋賀医大 東京T.I

小線源療法+外照射の体験談 東京T.Iさん

お住まいの地域:東京都

治療を受けるまでの経緯は?


治療を受けるまでの経緯 当時50歳
もともと慢性前立腺炎で2013年から東京のT医大(東京医大)に通っていて、セルニルトンなどを処方されていた。そこころはpsa0.9程度で問題もなし(触診ではややむくみが指摘されていた)。その後定期的にセルニルトンの処方だけを受けていた。

2016年になかなか前立腺炎が改善しないので、あらためてpsaを測定したら2016年6月に3.3、17年4月に5.1と上昇していた。直腸診は所見なし、MRIでは若干怪しい影があるとのこと。4月に生検したところ12箇所中5箇所から前立腺癌が見つかり、グリソンスコアは4+4=8とされた。

東京医大では全摘手術を進められた。ダヴィンチを初期から導入している病院ですし、全摘で高名なドクターもいらっしゃった。また全摘の場合は万一再発しても救済放射線療法を受けられるということであった。しかし詳細検索するうちに、グリソン8以上の場合は、全摘手術では再発率がかなり高いことが分かる。また年齢を考えても尿漏れなどの後遺症は許容しがたいものもあった。

その後、腺友ネット、当サイト(じじ、じぇんじぇんがん)等を拝見。手術療法(ダヴィンチ、開腹手術)放射腺、小線源単独、トリモダリティ、陽子線・重量子線など、様々な治療法があり、選択の余地が多く一時はよくわからなくなった。しかし腺倶楽部の竹武内会長(ひげの父さん)と大阪で面談し滋賀医大をお勧めいただき、本サイトやいくつかの腺友ネットの書き込みも拝見し、当時滋賀医大の岡本先生に治療をお任せしたいと思った。

いろいろ調べると、
「高リスクでは全摘手術では、ダヴィンチなどの先進手術でも5年目で7割程度の再発とのデータもある。5年目で再発していなくても、5年少し過ぎて直ぐ再発する人もいる、など完治率が低い」「陽子線、重量子線は、がん細胞の破壊力は強いが、動きやすい前立腺に合わせるのがやや難しく、高リスクでは癌が被膜浸潤が進行している可能性が高いので、私の症状には合わない印象を受けた」・・ということで私は小線源+外部照射を滋賀医大で受けようと決心した。

その後、東京医大でも快く紹介状を書いて頂いた。そして、岡本先生にメール。有難いことに、すぐ返信があり、不安の中でも救われた気持ちになった。岡本先生、滋賀医大で再度診断をして頂いた。
2017年6月で初診時のPSAは5.1 、MRIはT2C、体積20.5cc、
滋賀医大での再評価はT2c、右3/6、左3/6、GS3+4、PSA6.18

岡本先生の印象はGS4+4とのこと。岡本先生からは小線源単独で97%完治。外部照射併用で100%完治と言われたため、迷わず外部照射併用を選択した。
10月に小線源を行った。その後暫く頭痛が続いたが、それ以外は問題なし。本治療を行ったことで、元々辛かった慢性前立腺炎も解消された。12月には外部照射治療を行った。私は東京在住だったが、滋賀医大に入院して放射線治療を受けた。

 治療前PSA:6.18
 グリソンスコア:8
 陽性率:6/12 %(生検 本中陽性 本)
 T分類:T2CN0M0
 診断時年齢:50 歳
 治療年: 2017年
 触診の結果は:ややむくんでいる

治療後にどう感じましたか

治療予定の方は現在の気持ち

この5年間がん患者であることを基本的に忘れることができていることは、快く受け入れてくれた岡本先生はじめ、治療に携わっていただいた先生方&スタッフの皆様のおかげです。

現在の経過、伝えたいことなど

差し支えなければ、男性機能はどうなりましたか?、教えてください。

その後、psaは多少のバウンスを経由しながらも順調に下がっており、23年春段階で0.1を切る水準で推移している。晩期障害も基本的にありません。

患者さんへの質問:
もし、時を遡れたとしたら、同じ治療を選びますか?

「はい、この治療を選びます」


東京T.I

東京T.Iさん、投稿ありがとうございます。掲載がたいへん遅くなってしまいすいませんでした。もしこの回答内容を変更したい場合は、再度ご記入いただければ、差し替えさせていただきます。
また、あとで私のコメントをここに記入させていただきます。

小線源治療+外照射│滋賀医大 O

前立腺がん治療を経験された方の体験談 Oさん

がんが見つかったきっかけは?

PSAは10年前より穏やかな上昇傾向にあり4.0を超えたあたりと、6.0を超えたあたりで産業医指定の開業医の泌尿器科へ行き、国立病院へ紹介されMRI等の精密検査結果は何れも異常なし。
その後も緩やかな上昇傾向のまま、2018年に8.0を超えた段階で再び産業医の指示で開業医の泌尿器科へ行き、国立病院へ紹介され精密検査結果はやはり異常なし。
ここで白黒つけましょうということになり生検を実施したところ「癌」との告知。
2015年STAGEⅣの大腸癌をやっていることもあり、何故自分ばかり、、と一人で泣きましたが、ひとしきりしたところでサバイバルモードに切り替わったのでしょう、骨シンチ検査を受け結果が出るまでの1週間は仕事もせずにネットで情報収集。結果、滋賀医科大学の岡本先生に辿り着き、メールで診察予約をするまでに至りました。

前立腺癌は治療法が多様であるため、癌患者がしっかりと現状を把握し、治療方法を自ら選択し、病院あるいは医師を自分で選ばなければなりません。
骨シンチ検査の結果訊くと同時に治療法を提示されました。
「PSA=9.0、GS=8の高リスク癌、転移は無く前立腺に限局、ステージB、以上より外部放射線か前立腺全摘出のどちらかになりますが、ダヴィンチによる全摘出で綺麗さっぱりするほうが良いでしょう。」と言われたところで滋賀医科大学付属病院の岡本先生宛てに紹介状をと切り出したところ、快諾して頂くとともに主治医の緊張した顔が緩んだように見えました。

 PSA:9
 グリソンスコア:9
 陽性率: 25%(生検12本中陽性3本)
 T分類:
 診断時年齢:62歳
 触 診: 異常はあませんでした

あなたは、どの治療を選びましたか?

その後、無事に滋賀医科大学付属病院を訪ね、岡本先生の見立てによりGSは8⇒9へUP、「高リスク癌ではあるがトリモダリティまではしなくて良い、小線源による内部照射に加えて外部照射治療で完治します」と言われほっとする。
2019年1月に小線源治療実施、あとは2月末から5週間の外部照射を待っている状況です。(2019/01/24現)

治療後の経過、感想など自由にお書きください

差し支えなければ、男性機能はどうなりましたか?

小線源治療は皆さんが書いておられるように、治療後から明くる朝までの「頭をあげてはいけない」状態が苦痛でした。
湿布や腰枕を用意していましたが、用意して正解でした。
下半身麻酔が解け始め、足を動かしてみたり腰を捻ってみたり、寝返りを繰り返し、明け方には少し眠ったと思います。

副作用は当初の血尿、頻尿がありますが区切り区切りでトイレに行っておけば問題無いようです。
外部放射線治療のほうが心配です。
皆さんのご経験を読むと結構な頻尿、排尿痛、頻便、排便痛等があるようですね。
私の場合、どの程度の照射になるか未だ聞いてませんが、心配ですね。

あんたしあわせ?
http://ochinta.cocolog-nifty.com/blog/

IWAO CHINTA OCHI
https://www.facebook.com/iwao.c.ochi

インタビューへの回答 ありがとうございます
あとで私のコメントをここに記入させていただきます。

小線源+外照射│東京医療センター 渕浪

前立腺がん治療を経験された方の体験談 渕浪敏明 さん

 初めまして、千葉県君津市在住の渕浪敏明と申します。1950年生まれ、現在67歳です。2015年末(12月28日)に初期の前立腺ガンが発見され、現在、東京の東京医療センターに通って、放射線治療後の経過観察中です。

 実際の治療は2016年5月半ばに3泊4日の入院で、小線源内部照射を、7月、8月の5週間入院して、放射線外部照射の治療を行いました。
詳しい経過は、おってゆっくり説明させていただきますが、まずは、簡単に自己紹介をさせてください。

 私は岡山県備前市に生まれ、高校は岡山市、大学は京都市で過ごし、就職は新日鉄で、主に工場の制御用コンピュータの開発に従事していました。転勤も何回かあり、君津から北九州、君津、山口県光、君津と移動し、ある事情で49才のときに、新日鉄を中途退社しました。以後は個人事業主として、個別のソフト開発の仕事をしてきました。

 60才頃になり、林住期(定年退職後の人生)をいかに生きるかを、模索しておりました。趣味は読書、将棋、プロ野球のホークス応援といったところでしょうか。最初、自分の林住期プロジェクトとして「将棋ファン拡大プロジェクト」に挑戦しましたが、どうもうまくいかず、次に「読書ファン拡大プロジェクト」にも挑戦しましたが、これもうまくいかない。そういったところで、私が前立腺ガンになったのです。

 すぐに前立腺ガンの話に入る前に、それまでの私の主要な病歴をご紹介したいと思います。11年前に急性膵炎で緊急入院し、一時命も危ないときがありました。最初の2週間ぐらいは、非常に痛みが強く痛み止め注射もほとんど利かず、苦しかったです。原因はハッキリしませんが、私の膵臓には膵石が多くあり、正式病名は「慢性膵炎の急性増悪」というものです。
 7年前には、胆のうの石と膵臓の石が飛び出て、詰まり、腹痛を起こして合計6回も入院しました。3回が胆のう、1回が膵臓、5回目は胆のう除去手術(開腹)、6回目は外部衝撃波で膵臓の石を砕いて除去しようとしましたが、私の石(意志???)が固くて、先生がアキラメ、先生からは「渕浪さん、膵臓の石はそーっと墓場まで持って行ってください」と言われております。この6回の入院中の主治医が君津中央病院の藤本先生で、非常に信頼でき、尊敬もしております。退院前日には、今回の処置の経過を詳しく説明してくださり、私からの質問にも丁寧にお答えくださいます。私は、この先生に私の消化器をあずけようと思いました。

がんが見つかったきっかけは?、また、どんな治療を勧められましたか?

 では、本題の前立腺ガンのお話にいきましょう。
2006年君津市のPSA検査で2.77となり、君津中央病院泌尿器科で検査し、エコーで問題なしと判断される。2010年、PSA=6.299、 2011年、PSA=7.201、9.9 となったが、医師は前立腺肥大があるのでこの程度は問題ないだろう、定期的にPSA検査し、10を大きく超えたときに受診しなさい、と言われた。<これは、今から考えると問題で、ここで少なくとも針生検すべきだったと思われる>
 以後、消化器で半年毎に血液検査でPSAを測定していたが、2014年にPSA=13.45となり、藤本先生から泌尿器へ行くよう指示される。自分の怠慢で泌尿器にいかず、2015年にPSA=18.4となり、あわてて泌尿器へ。針生検を勧められるが、どの病院にするか迷っていると3ヵ月後にPSA再検査して決めることになった。またPSA=19.3なので、千葉大学病院で針生検することにした。

 千葉大学病院では、触診とエコー検査、MRI検査を実施し、PSA=15.54。2015年12月11日から1泊2日で針生検。12月28日に結果を聞きにいくと、8箇所中1箇所でガン発見、グリソンスコアは3+3=6、RIとCTで外部転移は無し。

 これ以降は、約2週間で治療方針を決めるまでの、猛勉強をドキュメンタリー風に記述する。

ガン告知されたとき、私の場合は、ショックを感じる暇もないほど、スイッチが入りましたね。これは、一大事だ。ここで選択を誤ると、命も危ない。(息子?の命も危ない(笑))

年末の12月28日にガンを告知され、1月14日までに、方針を決めなければいけませんでした。もし、主治医がヤブで、僕が勉強不十分だったら、主治医のイイナリになり、一生後悔をするかもしれない。2週間、猛勉強しましたね。こんなに必死になったのは、生まれて初めてです。インターネットで調べまくり、本も読みまくり。

それで、僕のような初期の前立腺内にとどまっている前立腺ガンには、前立腺内に小さな放射線を埋め込む小線源内部照射が一番いいとわかりました。これは、ヨウ素を埋め込むのですが、放射線の到達距離が5mmまでと、外部に弊害を与えず、かつ前立腺内の局所ガンは壊滅させる、優れものなんです。
ただ、この治療を正確確実に出来る病院は、全国でも数少なく、関東では、東京医療センターと調べつくしました。

千葉大学病院に通っていたのですが、2016年1月14日いよいよ治療方針を決める日です。先生から一通り説明をうけたあと、すぐに、小線源内部照射がいいのですが、 と言うと、先生は、では、うちには小線源内部照射のA先生がいるから、来週診察してもらいますかね。
すかさず、こちらの病院の小線源内部照射の実績はどの位ですか?と聞きました(非常に少ないと、事前に調べつくしていたので)。先生は(予想通り、)非常に少ないです、と答えられました。う~ん、という顔をすると、 治療実績が多い病院となると、都心までいかないとないですが、それには、全然かまいません、と答えると、どこかご希望の病院はありますか?と聞かれたので、すかさず東京医療センターがいいです。そこまでお調べなら、すぐに紹介状を書きましょう、来週取りにきてください。

以上が、主な顛末です。何事も準備が大事ですよね、なにせ自分の命がかかっているのですから。
自分の命は自分で守る、、、これが鉄則です。大学受験時代の10倍も必死で勉強しました。
今まで、だらだらと生きてきたので、久しぶりに大学受験時代を思い出しました。また、まだまだやればできるじゃない、と自信も深めました。

このようにスムーズに短期間で方針が決定できたのも、腺友倶楽部の諸先輩の皆さんの有益なアドバイスがあったからだということは、いくら強調してもし過ぎるものではありません。

東京医療センターの斉藤史郎先生の診察を受け、内部照射+外部照射となる。2016年2月3日には静脈性腎盂造影(IVP)検査と前立腺超音波検査を受けました。

今回、自分が前立腺ガンになってみて一番感じたっことは、私の場合、タマタマ早期に腺友倶楽部を発見し、相談できたからいいようなものの、パソコンが使えないなど情報格差のあるシニア層の人達にとって、有益な情報の入手が簡単ではないように思う。そういう場合、医師のいいなりになって、不本意な選択をしたと、後で後悔することもあるのではないか? そのような人達をこの素晴らしい腺友倶楽部に道案内するような仕組みがうまく、できないものか。前立腺ガンだけでなく、他の病気でも、同じことである。医療分野に限定しなくても、いろんなニーズとシーズを結びつける道案内人(ブリッジ役)の必要性が、これからの情報時代、より大きくなってきたと感じる今日この頃である。このあたりの貢献に一役かうような林住期のプロジェクトを、今模索中です。

 PSA:15.54
 グリソンスコア:3+3=6
 陽性率: 12.5%(生検 8本中陽性 1本)
 T分類:
 診断時年齢: 65歳
 触 診: 異常はありましたか?特になし

あなたは、どの治療を選びましたか?

東京医療センターの斉藤史郎先生。
小線源+IMRT。
患者情報のアドバイスと、インターネットと本の勉強より決定。

治療後の経過、感想など自由にお書きください

PSAは徐々に下がってきている。
2015/11/16 15.54
2016/1/27 29
2016/3/30 3.16
2016/8/31 3.31
2016/11/2 4.21
2017/4/19 1.83
2017/7/12 1.69

差し支えなければ、男性機能はどうなりましたか?、教えてください。

男性機能は、射精が全くできなくなった。快感が途中で中断して、不満足。


渕浪敏明

インタビューへの回答 ありがとうございます
PSAが上昇した時、どのくらいの値で生検を受けるのを勧められるかは、担当医によって随分違いますね、渕浪さんの場合は結果的にPSA18.4まで待つことになってしまいました。それでも生検時のPSAは15.54、陽性コア数 8本中 1本、グリソンスコア6ですから、初期で見つかって幸いでした。
癌と言われた時、医師の言葉を絶対だと思わずに、自分自身でも治療法を探すことが肝心だと思いますが、それがなかなかに難しいですね。
渕浪さんは、癌だけでなく、さまざまなことにアクティブに取り組まれています。フェイスブックでは公開グループ「雑談未来カフェ」の管理人をされているとのことです。